男女平等の考え方が浸透しているスウェーデンでは、自立した女性が多く「自分の意見」や「生き方やポリシー」「趣味」などしっかりと持っている人が魅力的な女性像です。
初対面の人と会話するときも、「職業について」「将来どうしたいか」「好きな事」が話題に上がることも多く、自分のキャラクターをしっかり持っていることが他人に認めて貰う上で重要です。
日本からスウェーデンに移住して感じた事は、日本人女性は仕事や家事で忙しく過ごす人が多く、趣味に使える時間が少ないように感じます。小さな趣味はあるけれど「自分のライフスタイルの一部のような趣味」と中々出会うのは難しいですよね。
スウェーデンでは、自己紹介をする時にも「自分の趣味」を深く話す人が多く、私自身も自分の好きなことを意識し、「趣味」として形にするようになりました。
多趣味の人が多いのは、寒い冬が理由
厳しい北欧の冬は日が暮れるのが早く自宅で過ごす時間が増えるため、自然と趣味の時間を持つようになります。
昔ながらの伝統工芸がハンドメイドとして引き継がれており、編み物や、手芸、DIYが得意な人が多いです。日本では、若い世代は編み物をする人が減りましたが、こちらでは駅の売店で編み物雑誌が売られている程メジャーで、列車で編んでいる人を見かけることもあります。
本屋の一角には、手芸やDIYに関する本が沢山並びます。
(本屋の手芸DIYコーナーの写真 本人撮影)
健康意識が高くトレーニングを欠かさない
スウェーデンでは高額な税金を納める変わりに、無料に近い金額で医療を受けることが出来ます。子供の頃から健康に関する知識を学校で習い、日常的に運動することを心掛けています。
またファッションモデルの様な「痩せている女性」が美しいというような考えは、随分と昔になくなり、健康的な体型が好まれます。痩せるためのダイエットではなく、ジムに通いトレーニングをして体を鍛えてる女性が多いのです。スポーツ用品店では、お洒落なスポーツウェアが沢山販売されています。
リフレッシュ休暇を取る
スウェーデンでは夏季に最大8週間ほど有休が取れるため、旅行を趣味とする人が多いです。寒い冬場は家に籠りがちになるので、夏場は自然の多い田舎のサマーハウスで過ごしたり、ONとOFFの区別をしっかりとしています。
自分の価値は自分で決める。キラキラ女子が少ない理由
少し前に流行った「キラキラ女子」という言葉、まだ覚えていますか?
SNS上で素敵なライフスタイルを競うようにアップしている女性たちの呼び名。同じ日本人女性の立場からすると、そこまで違和感を感じないのですが、スウェーデン人女性からするとかなりの違和感のようです。
自分の価値は自分決める彼女たちは、SNSで自分を飾ることもあまりしません。
余談ですが、30代になっても可愛い物を見るとつい写真を撮りたくなってしまう筆者は、一眼レフを購入し「趣味は写真」と言い切っています!
言語習得に力を入れるマルチリンガル達
人口1千万人程の小国のスウェーデンでは、語学の習得やインターナショナルな価値観を持つことがスキルアップのために重要とされています。母国語のスウェーデン語と、英語はネイティブ並みに話す人が多く、さらにドイツ語やフランス語を話す人もいます。
なぜこれまで語学力に優れているのかと言うと、小国のスウェーデンでは90%以上のテレビ番組は海外から輸入しており、英語放送にスウェーデン語の字幕を見て育ちます。また語学系統的にも他のヨーロッパの言語との共通点も多いのです。
私たちは日本語と言う特殊な言語を話すため、マルチリンガルの道は努力が欠かせませんが、その分語学を習得している人が少ない中で、自分の強味とする事が出来るでしょう。
いかがでしたか?今回はスウェーデンの女性の趣味と価値観についてご紹介させて頂きました。
スウェーデンは日本人口の10分の1にも満たない小さな国ですが、「国民の幸福度」が高い北欧女性のライフスタイルは、私たち日本人女性の幸せのヒントになるはずです。
ライター 西崎莉緒
スウェーデン在住の30代フリーライター。世界各国を旅したのちに、北欧のスローライフに魅せられ移住。現在WEBマガジンで海外情報、旅行、ファッションなどの記事を執筆している。