イタリアと聞いて、愛し合う男女を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。実際に、愛情表現がとても豊かで、私たち日本人の結婚生活との違いが多くあります。では、どのような結婚生活を送っているか、お伝えしましょう。
恋愛と結婚は違う、という考え方は日本だけ?
日本では、「恋愛と結婚は違う」などと言われますね。恋愛はその時の感情が優先されても、結婚は現実の生活だからではないでしょうか。イタリアで同じフレーズを口にする人は、ほとんどいません。なぜならイタリア人にとっては、結婚した後も同じように恋愛が続くからです。結婚前と変わらぬ愛情をもって結婚生活を送るため、愛がなければ結婚生活は続かないと考えています。そのため、結婚して子育てをしていても、二人きりでデートをすることは欠かせません。記念日やパーティなどに二人きりで出かけます。イタリア人女性は、いつまでも愛情ある会話を望み、愛のある生活を結婚に求めます。
結婚後も仕事は続ける
イタリア人女性は、結婚後も職を持ち続けることを求めます。それは経済的な理由とは別に、自立した女性でいたいという願望があるからです。日本でも、結婚や出産後も働く女性は多くいます。しかし、その両立は難しいのが現状ではないでしょうか。イタリアではベビーシッターのサービスが一般的に普及していて、働く女性は安心して子供を預けることができます。
イタリア人女性は、経済的にも精神的にも男性に依存することを望みません。現代では、家や車の購入という高額なものでさえも、共同で購入するのが一般的です。女性は家事をするという考えは過去のものとなり、結婚生活では男性も家事をするものと考えられています。
イタリア人女性にとって、結婚生活に大切なこと
愛は求めても、依存はしたくない。
そんなイタリア人女性にとって、結婚生活において大切にしていることは何でしょう?
それは、結婚相手と多くを共有することです。
物質的に共有することもそうですが、より重要視されていることは、精神的な共有です。共に働いていれば、仕事の相談や悩みを分かち合います。一緒に家事をしながら、会話を楽しみます。また、お互いの意見をはっきり話し合うのも、イタリア人にとって良い関係を築き上げていくポイントです。そのため自分の意見を主張もしますが、相手を受け入れ、譲り合う関係性を作りあげます。
イタリア人女性が求める理想の結婚生活は、愛ある関係性と個人としての自立、そして精神的な共有と言えるでしょう。イタリア人夫婦をみると、その関係性がとても濃厚なことに驚きます。
直接的な人間関係が薄れてきている現代において、見直すことを考えさせられませんか?
ライター M.G.
ダンサー、ライター。アメリカ、トルコでの滞在を経て、現在イタリアで暮らす。趣味は、食とワインを探求すること。