自分のライフスタイルにも取り入れてみたい、海外女性たちのいいところ、をご紹介する「海外女性のリアルライフ」。今回もスイスからご紹介！
こんにちは。ライターSatoiです。
みなさん、スイスの公用語は何語かご存知ですか？
「スイス語」？
いいえ、「スイス語」ではありません。実はスイスの公用語はドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語と4言語もあり、地域によって、言語が異なるのです。言語の割合はドイツ語が63.7％、フランス語が20.3％、イタリア語が6.5％、ロマンシュ語が0.5％。
最も話されるのはドイツ語ですが、このドイツ語も「スイスジャーマン」と呼ばれ、スイス独特の訛りと言い回しがあり、標準のドイツ語とは大きく異なります。スイスジャーマンそのままだとドイツ人には通じません。また、ドイツ語圏でも「ありがとう」をフランス語で「Merci（メルシー）」と言ったりもします。
複数国を移動する鉄道のアナウンスは何語対応？
スイス鉄道に乗って移動をすると、ドイツ語圏からイタリア語圏に移動をするとアナウンスはドイツ語、英語、イタリア語となり、ドイツ語圏からフランス語圏の場合はドイツ語、英語、フランス語です。スイス鉄道の車掌は最低でも3言語話せるということになります。
そこで気になるのが、『スイス人はみんなすべての言語を話せるか』ということですが、実はそうではありません。ドイツ語圏の主要観光地で働く方は母語＋英語を話すことができ、プラスアルファで第2公用語を話せる方もいますが、すべてのスイス人が3言語話せる訳ではないのです。日常生活シーンを見ると、言語表記は、公的文書はすべて、話す人口の少ないロマンシュ語を除く3ヵ国語で発行、スーパー等で販売される食品の原材料表記も3ヵ国語表記です。
スイスでは初等教育で第2公用語、初等教育が終了するとそこに英語教育が加わります。観光国でもあるスイスでは、第2公用語よりも英語を優先して習得する方が多く、国全体で英語教育が推進されています。求人募集でもドイツ語もしくはフランス語のどちらかと英語が必須となることがほとんどです。仕事を得るには英語が必須という訳です。実際には、第1言語以外でビジネスレベルにある人は少ないようですが、日常生活レベルでも多言語が話せるのはやはり便利なようにも思えます。
私が働いていたお店の社長は4言語すべてとオランダ語、スペイン語が話せました。取引先2社の方が来られ、1人はフランス語、1人はドイツ語の場合、右を向いてフランス語で、左を向いてドイツ語で、と会話していました。時々、ごっちゃになって大笑い！なんてこともありました（笑）
最後に当のスイス人は、この複数公用語という環境をどう思っているのでしょうか？実はかなりの不便さを感じているのだとか！『テレビに登場する政治家は何語を話すべきなのか』などという議論もあるようで、外国人がスイスに行くのであればともかく、自分の国であるにもかかわらず、分からない言葉が話されているのですから、確かに納得です。
いかがでしたか?日本のように母語が1か国語だけだと、まるで神業でも見ているような感覚になりますよね。スイスでは初等教育段階で第2公用語の習得が教育プログラムとして存在しています。さらに3か国語を習得するコツを学ぶヒントも、スイスにはあります。多言語習得に興味がある方はぜひスイスへ！
ライター Satoi
大手人材紹介会社にて勤務の際、予てからドイツに興味がありフリーで訪れてみたいと思い、ドイツ語を習い始める。念願のドイツ旅行は果たしたが、欲が出て住んでみたいと思い始め、たまたま見た求人広告「海外で働く特集」が目に留まり、ドイツではなく、スイスの求人に勢いで応募(英語は日常会話程度の実力、ドイツ語も英語よりは話せる程度だった)。100名近い応募の超難関を突破し一緒に応募した友人と共に採用となり3年間、アルプスの少女ハイジのような山のふもとで生活を送る。海外で仕事をするという貴重な経験を得ることができ、人間、なんでもチャレンジだとつくづく感じさせる経験であった。
3回にわたってご紹介したスイスのお話はいかがでしたか? 次回はスペインの女性について記事をお届けします。お楽しみに！
Facebookいいねしてね♪
国際派和美人Facebookページ
国際派和美人 